腰痛にストレッチが危険な理由

腰痛が出ているようなときには、

筋肉の柔軟性がほとんどなくなっているので、

筋肉の線維が断裂しやすくなっています。

 

 

軽い筋肉痛くらいであれば、

適切なストレッチを行うことで乳酸を排出して、

筋肉痛をやわらげることはできます。

 

しかし、

筋肉の緊張が強い場合には、

ストレッチを行うのは危険です。

 

筋肉が切れると、

カルシウムという物質で固めることになるので、

筋肉はさらに硬くなります。

 

そうすると、腰痛などの症状が治りにくい体になってしまいます。

筋肉のどの場所が硬いかで症状が違う!?

筋肉が硬くなると、
筋肉内を通っている「動脈」「静脈」「神経」などが圧迫されます。

 

「動脈」が圧迫された場合は、

血行不良のために、
痛み、
冷え、
つっぱりが起き、

 

「静脈」が圧迫された場合は、

血管内に老廃物が滞り、
痛み、
だるさ、
むくみ、
ふるえが起きます。

 

「神経」が圧迫された場合は、

運動信号が送れなくなり、
間欠跛行(かんけつはこう)が起こることもあります。

 

間欠跛行とは、歩いているときに
痛みやしびれが出てきて少し休めばまた歩けるようになる症状です。

 

さらにいうと、
特定の筋肉に異常があると、偏頭痛などが起きることもわかってきています。

下半身の痛みの原因はすべて「腰の筋肉」!?

臀部が痛い、
ヒザが痛い、
などと、人によってツライ場所は違ってきますが、

実は

「ここが痛い場合には腰の中のどの部分の筋肉に異常が起きているか」は
特定できるんです。

臀部やヒザが痛いという場合は、
その原因は腰の筋肉にあります

 

なぜかと言えば、

腰には
足先までつながる血管や神経が通っているためです。

ですので
下半身の痛みの原因はすべて「腰の筋肉」と考えても間違いではありません。

 

痛み止めの薬や湿布も注意が必要

当たり前の話ですが、

痛み止めの薬を飲んだり、
湿布を貼ると、

痛みをごまかすことができます。

 

しかしこれらは、
痛みが慢性化する可能性があるため、
実は注意が必要なんです。

 

なぜかというと、
痛み止めの薬や湿布を貼ると

本来感じるはずの痛みが
抑えられているため、

筋肉に負荷がかかっても
無理ができるので、

筋肉の線維をぶちぶち切ってしまう可能性が高いからです。

 

こうなると、
痛みが慢性化し、
治療に時間がかかるようになってしまいます。

 

慢性化しないためには、
できるだけ痛みがあるときは、
「休む」ことが大事です。

ただ、
仕事をしている方は

そんなわけには行かないので、

できるだけ
筋肉に負荷をかけたりなど
無理をしないことが大事です。

 

 

腸骨より上の腰痛は治しやすい。

「腰」というのは、どこの部分だと思いますか?

この質問に対する回答は、人によってバラバラです。

解剖学的には、
腰椎周辺の背部のことを指すので、

肋骨(あばら骨)の下から

腸骨(骨盤)の上までの

5㎝~10㎝の範囲ということになります。

 

実は、

痛みなどの症状が

「腸骨より上にあるのか」

「または下にあるのか」

の違いで、腰痛のタイプは分けられます。

 

腸骨より上の場合は、

緩消法で10分もあれば痛みが消えてしまう

とても症状の軽い腰痛になります。

 

ただし、

痛みを我慢して無理をしたり、

痛み止めの薬を飲んだり、
湿布を貼ったりなど、
痛みをごまかしながら無理することで、

筋肉の線維はブチブチ切れてしまい、
「軽い腰痛」であっても「慢性化」してしまいます。

「慢性化」すれば、
治療に時間を要すため、

慢性化をしないように、

痛みがあるときは、
できるだけ無理しないことが重要です。

 

一方、
腸骨より下の痛みの場合は、
時間を多く要しますが、

腰の筋肉が硬くなり、
血行不良が起こっていることが原因ですので、

これについても
もちろん
緩消法で痛みを無くすことができます。

「骨の歪み」を矯正しても腰痛は治らない!?

筋肉が縮むことによって
骨がズレることはありますが、

骨がズレても、

そのこと自体で痛くなることはありません。

 

90度近いくらい腰が曲がっていながら、
スタスタ歩いている老人は

「腰はまったく痛くない」

と言っています。

 

たとえ腰が変形していても、
筋肉に問題がなければ腰痛にはならないわけです。

 

仮に、

腰痛で苦しんでいる人に対して、

「体のゆがみを戻して痛みはそのまま残っている」

もしくは

「体のゆがみはそのままで痛みが消える」

どちらがいいかを
考えてもらえば、

ほとんどすべての人が後者を選択するはずです。

 

腰痛とは
それくらいツライものだからです。

誤った常識ともいえる骨のことは、
いったん忘れてください。

 

なぜなら、

筋肉の問題を無くしてしまえば、
痛みは取れるし、
周辺の骨も正しい状態に戻っていくからです。

腰痛のときの病名って気にしなくていい!?

腰痛は

「病名(症状)がはっきりとしていて、
医師による手術などの治療が必要なもの」と

「一応、病名(症状)はあっても
医師による治療ができないと思われるもの」

とに分けられます。

 

事実がどうであるかは別にしても、
日本の病院では一般的に、

椎間板ヘルニア、
脊椎分離症、
脊椎すべり症、
腰部脊柱管狭窄症、
変形性脊椎症、
骨粗鬆症、
化膿性脊椎炎などが

前者に分類されます。

 

そして、
後者になるのが、

腰痛症、
筋肉炎症、
筋筋膜症などです。

 

腰痛で
病院に行った場合、
椎間板ヘルニアなどと診断されなかったとすれば、

腰痛症か

ぎっくり腰と

診断されることがほとんどのはずです。

 

では、
腰痛症とは何を意味するのかといえば、

“腰が痛い症状”

のことです。

 

つまり、

「腰」が痛くて病院に行って「腰痛症ですね」と
言われるのは、

「頭」が痛くて病院に行って「頭痛ですね」と
言われるのと変わらない診断結果です。

 

ぎっくり腰は、
急性腰痛症とも言い換えられます。

したがって、

ぎっくり腰と診断されるのは、
「あなたは急に腰が痛くなったんですね」と言われるのと変わらないわけです。

 

筋肉炎症とは、
筋肉痛のことです。

急な運動、過度な運動などにより、
筋肉が炎症を起こして腰痛になるケースです。

中腰で荷物を持ち上げようとしたときなどにも
そうなるように

ぎっくり腰と区別しにくい部分もあります。

 

筋肉の炎症は
三日間ほど安静にしていれば
治まる場合が多いのですが、

炎症を起こしている筋肉を助けようとして
他の筋肉に負荷がかかると、

痛い部分が広がり、

慢性腰痛になってしまいます。

 

筋筋膜症は
筋肉や
筋肉を包む筋膜が、

負荷や疲労などから
痛むようになることなので、

筋肉痛の一種と考えてもらえばいいでしょう。

「慢性腰痛」の原因は100%筋肉にある!?

痛みには
「急性」のものと
「慢性」のものがあります。

靭帯断裂といったケガなどをすれば急性の痛みも出ますが、

慢性の痛みの原因となるのは筋肉だけです。

 

だから、

「慢性腰痛はすべて筋肉の問題」だと言い切れるわけです。

 

なぜから、

病院が根拠としている西洋医学では、

切り傷や
打ち身、
ウイルス感染

といった例を除けば、
痛みの原因は筋肉の問題以外にないということは
科学的に解明されているのです。

ですので、
骨が曲がったり、
ズレたりして痛みが起きるというのは事実ではないのです。

日本の医学部生であれば、
必ず教科書にする『標準生理学』という本は
1000ページを超える厚さの専門書ですが、

その中では
「痛み」について解説されている部分は
5ページほどしかありません。

それでも、そこにはちゃんと
「筋の収縮によって痛みが起こる」と書かれています。

腰痛の原因は、骨や軟骨じゃない!?

痛みというものは、神経の先端、末端でキャッチされ、その電気信号のようなものが脳に送られることから感じられます。

覚える必要は全くないですが、

専門的にいえば、

乳酸、
ブラジキニン、
たんぱく分解酵素、
セロトニン、
ヒスタミン、
カリウムイオン、
アセチルコリン、

などが、
神経終末で痛みとして感じ取られる物質です。

したがって、神経のないところに損傷が起きても、痛くありません。

 

また、

骨、
椎間板、
軟骨、
爪、
毛、

には神経がありません。

「いや、それはありえない!!骨折したら痛いに決まってる!!」

という方もいらっしゃいますが、
それは骨の損傷による痛みではありません。
骨折してる部位周辺の筋肉が断裂などして生じている痛みです。

軟骨成分のコンドロイチンやグルコサミンを飲むと、軟骨の痛みをやわらげてくれると
思っている方がいらっしゃいますが、
それについても科学的にはあり得ないことです。

なぜかというと、

軟骨が減ったり、擦られたりしても、そのこと自体で痛みが発生することはないからです。

 

筋肉のほかには、靭帯や腱、膜にも痛みを感じる神経があります。

そのため、

これらの箇所が損傷したときには、
それ自体の痛みは発生します。

 

痛みの原因がMRI検査で判らないワケ

腰痛で病院へ行くとMRI検査を受けることになる場合が多くあります。

そこで映し出される神経と思われがちな白くて太い筋は、神経ではなく髄液です。
そこに何かが当たっていても痛みが起きることはありません。

そういう事実から考えてみても、腰痛の原因を探るためにMRI検査をすることは、ほとんど無意味です。

最近は日本整形外科学会、日本腰痛学会でも「重篤な脊椎疾患の兆候がなければ画像検査をする必要はない」「患者が望むこともあり現状では約8割で画像検査をするが、画像で原因がわかることは多くない」「加齢で起きる骨の変化を画像で示して、そのために状態が悪いと思い込ませるのは逆効果だ」とする見解が示されています。

日本以外の先進国では、腰痛患者に対してMRI検査を行うことはありません。